歯が抜けた後の治療法として、現在のところ最も自分の歯に近い見た目・使用感を回復できる治療として選ばれているのは「インプラント治療」です。これは人工の歯根を歯が抜けた後の骨に埋め込んで、その上にセラミック等の被せ物を被せる治療で、構造的にも天然の歯に近く、人工歯根が単体で歯冠を支える仕組みです。
しかし、インプラント治療を選択する際、大きなハードルとなるのがインプラントの治療費です。インプラント1歯あたりの治療費の相場は30万〜40万円と言われており、医院によっては50万円を超える場合もあります。
因みに、アップル歯科が知り合いの関西の歯科8医院が公表している標準治療費を調べたところ、アップル歯科の標準治療費が1歯410,000円に対し、1歯あたりの平均408,250円、中央値が410,000円でした(費用はいずれも税抜き)。
インプラントは一部の傷病(先天性の疾患や事故による顎骨の大幅な欠損に対する治療)を除き、ほとんどの場合健康保険の適用がない自由診療となります。
保険診療は処置・施術ごとに点数が決まっていて、1点×10円で算定されるため、全国どこの歯科医院でも同じ処置であれば同じ費用になるのに対し、自由診療は「医院の言い値」になります。
そのため、自由診療であるインプラントは、医院ごとの値付けとなり、これらはその原価や設備・技術修得費用などから医院が独自に割り出すため医院ごとに費用が変わってくるのです。
インプラントの原価もメーカーごとに異なり、更に仕入れ量によって費用が異なることが多いです。そのため、インプラントの症例数が多いほど仕入れ単価は下がります。一方で、設備や技術修得費用は力を入れるほど費用はかかります。
そのため、インプラントの原価を抑えても、安全性を担保したり、新しい治療を導入しようとすると費用が上がってしまうこともあるということになります。
一口に「インプラント治療」といっても、その治療費にどこまで含まれるかは医院によって異なります。例えば「インプラントの治療費全て」のところもあれば「手術費」と「治療費」で分けている医院もあれば、「インプラント代」と「被せ物代」が別の医院もあります。
例えばアップル歯科の場合、検査代・手術代・抜糸代・被せ物代・仮歯代・麻酔代に加え、インプラント治療にかかる全ての費用が含まれています。
この中で、特に費用がかかるのが「検査代」「手術代」「被せ物代」です。「検査」にはCT検査が含まれる事が多く、CTは機械が高額な上、インプラント治療における使用は保険が適用されません。また、「手術代」にはインプラント本体の費用に加え歯科医師や歯科助手などの人件費、その他の材料代、滅菌にかかかる設備や費用などが含まれます。「被せ物代」は技工費用といって、歯科技工士による歯冠の作成・仮歯の作成・調整費用になります。そのため、使っている技工所や技工士の技術レベルによって費用は異なります。因みにインプラント技工というのは特殊で、歯科技工士なら誰でもできるものではなく、前歯などの審美性を伴う被せ物は、特に単価が高くなる傾向にあります。
アップル歯科の場合、「トータルフィー」制度を採用しているため、インプラント治療にかかる費用=標準治療費となります。多くの場合、問題がなければこの費用内でインプラント治療は賄えます。
しかし、インプラント以外にかかる費用や必要なオプションのような治療はこのトータルフィーには含まれません。
例えば「骨が足りない」場合は骨造成という特殊な治療が必要になり、「虫歯や歯周病が進行している」場合は先にその治療が必要となり、「ブリッジをしていた」場合は両隣の歯の被せ物も作り直す必要があります。
このように、一人ひとりのインプラント治療の総額は、その患者様の現在のお口の状態によって、少しずつ異なることがあります。
インプラントは保険適用のない自由診療です。歯1本の価値がどの程度かは人によって捉え方が異なりますが、30万〜40万円という金額は一般的には大金といえるでしょう。ですから、十分な収入や貯金があっても、一度に全て支払うにはためらいや不安を覚える金額かもしれません。
そのため、歯科医院よってはこの治療費を「分割」や「デンタルローン(歯科治療専用の低利子のローン)」など、複数の支払い方法を用意している場合も多々あります。
例えば当院の場合、治療終了まで最大5回に分割できる「アップル楽々分割プラン」、20回までに支払いを終了させることで金利手数料がかからない「アップル金利0円プラン」、最大120回まで分割することで月々の支払いを抑える「アップルスマイルプラン」などがあります。
インプラントは高額ですが、歯1本の価値を考えると、決して高いものではありません。インプラント治療をするかしないかは、収入や支払い方法を考慮し、必要かどうかご検討ください。
インプラントは保険の効かない自由診療ですが、「医療費控除」の対象です。医療費控除とは支払った医療費に対し、申告することで戻ってくる「還付」と、翌年の住民税の金額を抑える「控除」の2つのメリットがある制度です。
医療費控除の基本は、1年間にかかった医療費の合計が10万円以上または総所得金額の5%超えた場合(いずれかの低い金額)、確定申告時に申告することができます。
医療費控除の上限は1年間で200万円まですが、ご自身だけではなく生計を共にするご家族や、それにかかった交通費(定め有り)なども申告することができます。
医療費控除で還付・控除される額は収入や所得控除、治療費の合計などによって異なりますが、例えば年収600万円、所得控除が164万円(課税所得は436万)の場合で55万円のインプラント治療を受けたとすると、9万円の還付と4万5,000円の翌年の住民税の控除が見込めます。合計13万5,000円の還付・控除があるということは、55万円のインプラント治療費に対し、実際にかかったのは41万5,000円ということになります(費用はあくまで概算です)。
複数歯の欠損があり、3歯以上の隣り合う歯がない場合、インプラントを3歯埋入するのは、骨のスペースの問題上難しい場合も多いです。また、インプラントの費用を1歯40万円だとすると、3歯で120万円という大きな金額になってしまいます。
そのような場合「ブリッジ」という2歯のインプラントで3歯分の歯を並べる方法があります。これにより2歯分のインプラントの費用+被せ物の費用で3歯の分の治療が可能になります。
例えば、インプラントの費用を1歯40万円、セラミックの被せ物の費用を10万円と仮定すると、インプラント2歯80万円+セラミックの被せ物10万円と、合計90万円で治療が可能になります。
90万円でも決して安価な治療とは言えませんが、120万円の治療に比べれば30万円も抑えることがでるということです。
全ての歯を失った方にとって、インプラント治療はかなり高額なものとなります。また、失った歯の代わりにすべてインプラントを入れるというのも、骨のスペースや身体への侵襲を考えると、適切ではありません。
そのため、全ての歯をインプラントを使って治療する場合、主に片顎7本程度のインプラントを埋入し、ブリッジを併用することで全ての歯を並べることが多いです。
また、4〜6本のインプラントに歯肉部分つきの歯を全て(12歯分)並べるAll-on-4治療という治療もあります。
フルマウスインプラントが片顎350万円〜500万円程度必要なのに対し、All-on-4の場合片顎200万円〜350万円程度に抑えることができます。(費用はアップル歯科での治療の費用を想定しています)
インプラント治療を行う上で、「オプション」というわけではありませんが、「骨が薄い」「骨の量が足りない」ことがあります。骨の厚みや量は、生まれつきの場合もあれば、歯周病や抜歯後の放置期間によって吸収されてしまうケースもあります。
この場合、「骨造成」という特殊な技術で骨を作ってあげることで、インプラントを埋入するための骨量を確保します。骨造成にも様々な種類があり、骨の厚みや高さを補う「GBR(骨再生誘導法)」から、上顎洞という頬あたりにある空洞を押し上げて骨造成術を行う「ソケットリフト」や「サイナスリフト」などがあります。
ソケットリフトは主に1歯の欠損に、サイナスリフトは複数歯の欠損に対して行われる事が多く、上顎洞の手前にあるシュナイダー膜までの骨の高さによっても使い分けられる術式です。
これらの骨造成によって、50,000円〜200,000円程度の治療費が追加で必要になる場合があります。
多くの場合においてインプラント治療費以外に必要となるのが、虫歯や歯周病の治療費です。日本人が歯を失う一番の理由は「歯周病」で、2番めが「虫歯」です(※1)。虫歯も歯周病も進行する感染症で、ほとんどの場合において「抜けた歯だけが感染していた」ということはあまりありません。虫歯の場合は稀にそういうこともありますが、特に歯周病は歯が抜けるまで放置していた場合、他の歯の骨の状態も悪くなっていたり、虫歯の場合でも程度の差はあれど周りの歯が虫歯になっていることが多くあります。
また、インプラント治療に合わせて、古い被せ物を作り変える方もいらっしゃいます。これはもちろん患者様の判断次第ですが、せっかくインプラントでキレイな歯を入れるのだからと、周りの治療歯を作り替えたり、ホワイトニングを行われる患者様は少なくありません。
※1)抜歯の主原因別の割合で最も多かったのは歯周病(37.1%)、次いでう蝕(29.2%)、破折(17.8%)、その他(7.6%)、埋伏歯(5.0%)、矯正(1.9%)の順となった。
例えば、虫歯や外傷・破折などで1歯のみを失った場合で、骨造成の必要がない場合、インプラント1歯の治療で5回前後の通院(治療期間2〜6ヶ月)の治療で、40〜50万円になります。
ただし費用は治療部位によっても異なる場合があります。前歯は骨が薄く治療が困難で、審美性も必要とするため割高になることが多いと言えます。
例えば当院の場合、臼歯を1歯失った場合なら、相談から治療終了までで41万円(税込み45万5,000円)となります。
ただし、この間に歯のクリーニングや歯石取りなどを行った場合は、その治療費は別途必要となります。
前述した通り、前歯のインプラントは骨が薄く、骨造成が必要になることも多いため、インプラント治療を行っている歯科医院でも、前歯に限っては治療ができないという歯科医院もあります。
また、前歯は見た目も重要な歯であるため、大きさ・形・天然の歯との色味のバランス等、被せ物の精度も高いものが求められます。
そのため、骨造成の費用が別途かかったり、被せ物の費用が高くなる場合などもあります。
例えば当院の場合、前歯のインプラントはプレミアムインプラント(プラン)の適用部位となり、相談から治療終了までで440,000円〜490,000円(484,000円〜539,000円)で、一定量までの骨造成を含みます。
歯の中で奥歯は特に虫歯になりやすいと言われており、歯を失う確率も高いと言われています。過去の調査では、歯種別の歯の喪失状況を調べたところ、上下顎とも大臼歯が最も喪失者が多かったというデータがあります(※2)。
そして奥歯は、咬み合わせというお口のシステム上、「柱」の役割を担っています。奥歯を失うと、歯は徐々に前に倒れ始め隣合う歯から徐々に歯を失っていく傾向にあります。これを歯科用語でフレアアウトと言い、咬み合わせの崩壊のことを言います。
そのため、最も失う確率が高い奥歯ですが、もっともインプラントによる咬み合わせの再構築が重要な歯でもあります。
第2大臼歯という一番奥の歯は、咬み合わせに問題がなければ治療をしないという選択もありますが、1番から7番まで噛み合っている場合は、インプラントという選択肢もあります。
もし、奥歯2本・あるいは第1大臼歯と第二小臼歯をインプラント治療した場合、当院の場合ならスタンダードインプラント(プラン)の41万円(税込み451,000円)もしくはベーシックインプラント(プラン)34万円(税込384,000円)となり、2歯で68万円〜82万円(税込748,000円〜902,000円)となりますが、骨造成が必要な場合は別途その費用が必要となります。因みに6番と7番を失い、7番にインプラント入れて天然歯である5番とでブリッジをすることはできません。(天然歯とインプラントのブリッジはできないため)
※2)上下顎大臼歯部の喪失率が高く,下顎前歯部の喪失率は低かった.
このように、インプラントの費用は歯科医院ごとに「どこまでの費用が含まれているのか」、もしくは「トータルフィー」であっても、別途費用がかかることもあるということを知っておく必要があります。もちろん、トータルフィーで表示されている医院の場合は、概ねの費用はわかりますが、それでも予期しない処置や治療が必要な場合があります。
ですから、自分の場合「いくらかかるのか」という詳細については、検査をしてお見積を出して頂く必要があります。
当院では、無料のインプラント相談も承っておりますので、お越し頂ければ、概ねの費用をお伝えさせていただくことは可能です。
インプラントにご興味がございましたら、お気軽に相談にお越しください。
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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日曜・祝日診療
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