歯列矯正で抜歯が必要になるケースは、大きくわけて3つの理由があります。
歯並びが悪くなったり、出っ歯になってしまうのは、顎が小さかったり歯が大きいために、歯がきれいに並ぶスペースがないことから起因します。例えば、3人がけのベンチに4人座ろうと思うと、スペースが足りずに誰かが立ち上がったり、前後にズレたりする必要があるのと同じです。そのため、抜歯をして歯を並べるスペースを作る必要があります。
現代人の歯は、片顎14本・両顎28本で咬み合わせを作っていますが、親知らずという29本目〜32本目の歯が一番奥に生える人がいます。親知らずがあると、生えていてもいなくても、矯正の歯の動きを邪魔したり、動いた歯を押し戻すことがあります。そのため、歯列矯正をする際には、あらかじめ親知らずを抜歯することを勧められます。
上顎と下顎の咬み合わせがズレていたり、上下で大きさが合っていなかったり、バランスが悪い場合は、抜歯をして辻褄を合わせる矯正になることがあります。
また、顎変形症のような外科矯正(手術が必要)を行う場合でも、抜歯をした上で顎の骨を切ることがほとんどです。
歯列矯正における抜歯は、適切に計画して行う限り、咬み合わせに問題を引き起こすことはほとんどありません。
抜歯矯正は叢生や前突などの不正咬合や、顔のバランス改善を目的として行ないます。歯を抜くことで咬み合わせがおかしくなったり、弱くなってしまうことを懸念してしまうかもしれませんが、逆に少ない歯でしっかり噛めるお口を作る治療ですので、抜歯によって口腔環境は悪化するどころか、良くなるものと考えて下さい。
過去に行われた調査でも、「抜歯矯正で顎口腔機能に悪影響をおよぼす可能性はほとんどない」と示す論文もあります(※1)。
ただし、抜歯矯正には専門的な知識と緻密な計画が必要です。そのため、治療を行う歯科医院は吟味する必要はあるかもしれません。
※1)また小臼歯抜歯4本を伴うような症例でも、その後の適切な矯正歯科治療により顎口腔機能に悪影響をおよぼす可能性はほとんどないことが示唆された。
歯列矯正でどの歯を抜歯するかは、矯正医によって考え方が異なったり、その人の歯の状態によって異なります。
しかし、可能性として最も多いのは前歯から数えて4番目の歯にあたる「第一小臼歯」で、次いで5番目の「第二小臼歯」です。
本来、4番目の歯を抜歯するケースでも、例えば「本来は第一大臼歯を抜歯するケースけど、第二大臼歯に大きな虫歯の治療痕があるためそちらを抜歯する」など、歯の状態によって抜歯する歯を決める場合もあります。
抜歯本数は、最大4歯です。ただし、これは矯正治療で咬み合わせを作るための抜歯です。
実は矯正をするためには、親知らずが邪魔になる場合があります。親知らずは、そもそも虫歯になりやすい歯で、且つ咬み合わせに関係がないことから、抜歯を推奨されることも多い歯です。
親知らずは10代後半から20代前半に萌出することも多いことから、矯正治療前にはまだ顔を出していない場合もあります。しかし、これが矯正治療を開始してから、もしくは終わってから生えてくると、この親知らずが歯を押すことで、せっかく治した歯並びが再び崩れる原因になることもあります。
そのため、歯列矯正を行う場合、矯正前に親知らずの抜歯を勧められることがあります。つまり、矯正治療を行うにあたり、考えられる最大の抜歯本数は8本となります。
Before
After
叢生(デコボコの歯並び)に対して、上顎2本の小臼歯を抜歯して矯正した症例です。上顎は12歯、下顎は14本でしっかり噛み合う咬み合わせを作っています。
治療の内容 | 2本抜歯・ワイヤー矯正による叢生の歯列矯正 |
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期間・回数 | 10ヶ月・9回(カウンセリング・検査含む) |
費用 | マルチブラケット装置+矯正用ミニインプラント+便宜抜歯(2歯) 総額 765,000円(税込841,500円)(調整料15回分含む)※当時の価格です ※2024年3月現在の価格に換算 総額823,000円(905,300円) |
リスク・副作用 |
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歯列矯正は、2020年前後に一つの過渡期を迎えました。それは、これまで標準であったワイヤー矯正から、マウスピース型矯正装置がその適応症例を大きく伸ばし始めたことです。
マウスピース矯正は、「目立たず」・「取り外しができて」・「痛みが少ない」という、ワイヤー矯正のネガティブな部分を見事に改善した矯正装置です。
ただ、全てのマウスピース矯正装置が思い通りに歯を動かせるわけではありません。とりわけ当院が自信を持って提供できるのが、インビザラインというマウスピース型矯正装置です。
このインビザラインの良いところは、歯を動かすことだけではありません。インビザラインは矯正装置を作るための歯型を「iTero」という光学式口腔内スキャナーによってDATA化して撮影します。
このiTeroではデジタルの歯型撮るというだけではなく、そのデータを使って歯を動かすシミュレーションが可能です。もし、歯並びでお悩みなら、このiTeroを使って歯並び矯正のシミュレーションを行うことで、自分の歯がどのように動いてどう変わるのか、3D画像で詳細に知ることができます。
ご自身の歯並び治療において、抜歯が必要か必要ではないかは、検査をしてみるまで確かなことは言えません。
ただし傾向として、上(下)顎前突、中程度以上の叢生、開咬・過蓋咬合などの難症例などは、抜歯になる可能性が高いと言えます。
逆に抜歯になる可能性が低い不正咬合は、正中離開や空隙歯列などの、隙間の多い咬み合わせです。
もちろん、上顎前突や叢生・開咬や過蓋咬合でも、非抜歯で治療が可能な場合もあります。
もし、ご自身が歯並びでお悩みで、抜歯矯正になるかどうか、先に知りたい場合は、矯正相談を受診しましょう。矯正するかどうかは、相談後に決められます。
当院では、矯正無料相談も承っていますので、お気軽にご利用下さい。
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
休診日:日曜・祝日
※日曜・祝日診療は下記診療カレンダーをご覧下さい。
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休診日
日曜・祝日診療
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