正しい歯ブラシの選び方・使い方 | 加古川の歯医者加古川アップル歯科

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歯医者が選ぶ歯ブラシのこと。

歯ブラシ選び、迷ってませんか？

歯医者に通うよりも身近な虫歯・歯周病予防が日々の歯磨きですが、歯ブラシ選びは気をつけられているでしょうか？市販の歯ブラシにも数えきれないほど種類があって、どれを買ったらいいのかわからないですよね。

歯科医師・衛生士としても、自分に合った歯ブラシを選ぶべきだと思いますので、歯ブラシの種類や違いについて紹介させていただきます。

歯ブラシのかたさ・形

まず迷われるポイントとして歯ブラシの「毛先のかたさ」が挙げられると思います。「自分に合ったかたさを選びましょう」と説明されることも多いですが、何を基準に合っていると言えるのかが分かりにくいと思いますので、それぞれの特徴を解説します。

毛が硬めの歯ブラシ

硬く強い毛はゴシゴシと磨くことができ洗浄力も高いですが、強く磨きすぎると歯の表面や歯茎を傷つけてしまうおそれもあります。健康で引き締まった歯茎の方や、ブラッシングの爽快感が欲しい方には良いかもしれませんが、傷つけるリスクを考慮して当院としてはあまりお薦めすることはありません。

毛が普通の歯ブラシ

最も一般的で、ほとんどの人に適したかたさです。硬めと柔らかめの両方の特徴をバランスよく備えているので、特にこだわりが無い場合は普通のかたさを選ぶのが良いでしょう。

毛が柔らかめの歯ブラシ

柔らかい毛はやさしく磨くことができるので、歯周病の治療中などで歯茎が弱くなっていて出血のおそれがある人や高齢の方におすすめです。しかし、しっかり丁寧に磨かないと汚れを落としづらいという短所もあります。

柔らかめの歯ブラシとワンタフトブラシ

歯質がまだ弱い状態の幼児やお子様には柔らかめの歯ブラシをおすすめいたします。歯ブラシの交換時期としては1ヶ月〜2ヶ月程度とされていますが、柔らかいほど毛先の劣化が早いと言われているためこまめな交換が必要です。アップル歯科の予防で使う歯ブラシは、柔らかめの物が多いです。

その他にブラシヘッドが歯1本分ほどの、奥まった箇所を磨くのに特化した「ワンタフトブラシ」という孤立歯、梃出歯（ていしゅつし）、叢生部（そうせいぶ）などを効果的に磨くための専用のものがあります。ブラシが大きく奥歯まで届かない場合や、少しだけ見えている親知らずなどは磨きにくく炎症の原因となりやすいです。

親知らずなどは抜歯等の処置をお勧めする場合もありますが、日々のケアの一環としてワンタフトブラシで磨いていただくというのもむし歯や歯周病の予防につながります。

デンタルフロスで歯間もきれいに

歯ブラシとは別に、歯と歯の間に入れる糸状の「デンタルフロス」というものがあります。歯科医院としては積極的に使っていただきたいと考えています。歯ブラシのみで除去できる歯の汚れは全体の60%ほどといわれており、磨きにくい歯間には汚れが残りやすいと言われています。

デンタルフロスを使うことで、歯と歯の間の虫歯（隣接面う蝕）や歯石の付着から始まる歯周病を予防することができるため、歯ブラシと併用して使っていただくのが好ましいです。しかしながら、2010年時点での日本のデンタルフロス使用率は12.5％とかなり低く、普及率を高めていくことが歯科医院の課題とも言えます。（※1）

※1）参考文献　2010年国民健康栄養調査より，歯ブラシの使用率は男性 95.0％，女性96.8％であるのに対し，フロス・糸ようじの使用率は男女総数では 12.5％である．

浅香美由紀　長谷川雄一（2014）デンタルフロスによるプラークコントロールについて日本顎咬合学会誌　咬み合わせの科学　第34巻　第3号

歯科医院でのブラッシング指導（TBI）について

歯を磨く道具は選べましたが、磨き方がわからないという方もいるのではないでしょうか？歯の磨き方は幼い頃に家族から教わって以来、方法が変わっていないという方も多く、間違った磨き方はせっかく続けても効果が薄まる事も考えられます。

多くの歯科医院では、予防歯科の一環として歯科衛生士によるブラッシング指導（Tooth Brushing Instruction）・TBIを行なっています。汚れが残りやすい箇所やブラッシングの癖の指摘・適切なブラッシング方法などをお伝えすることができますので、定期検診などの際に一緒に受けることをお勧めいたします。

当院のTBIでは、磨き残しが多いところや、個人ごとの癖を考慮しながら、あなたにあったブラッシング法を教えてくれます。