歯列矯正が早く終る人の特徴と、長くなる場合の理由をご説明します。
近年、日本人の歯並びや咬み合わせに対する意識が変化し、矯正治療を受けたいという患者さんは年々増えてきており、2022年の調査では、2017年と比べ歯列矯正の初診患者数3.6倍にも増えたというデータがあります。
しかし、歯の矯正を考える人にとって大きなハードルとなるのが、治療にかかる費用や装置を着けることによる生活の変化、そして長い治療期間です。
特に治療期間は、「就活までに」とか「婚活のためになるべく早めに」など、期間に制限がある場合もあります。そのため、矯正治療がどれぐらいで終わるのか、治療の期間を気にされる方は少なくありません。
矯正治療の期間は、矯正を行っている歯科医師であればお口の中を検査することで、おおよその検討はつきます。ここでは、そんな歯列矯正の治療期間についてご説明します。
歯列矯正の期間を左右する要因は大きく3つあります。
この中でも最も大きな要因は歯の移動距離です。一見、移動距離は短そうでも、「前に出してから横に移動する」など、複雑な動きを要する場合は、治療期間が長くなってしまいます。
また、この他に患者さんの協力度(予約通りの通院やメインテナンス状態)や口腔内の状態(虫歯や歯周病の有無・治療歯の数)等も治療期間に影響を及ぼします。
矯正治療は、単に歯を引っ張ることで移動させているわけではありません。
歯には、歯根膜という歯の根と顎の骨の間にあるクッションのような組織があります。この歯根膜は歯が抜けないように固定したり、噛んだときにかかる力を緩和・吸収する役割を担っています。
矯正治療は、この歯根膜の作用を利用して歯を動かす治療法です。
歯根膜に力を加えると、歯が動く方向の歯根膜は縮み、反対側は伸びます。この力を徐々にかけ続けることで、縮んだ方の歯根膜は元の厚さを取り戻すために骨を溶かしてスペースを作り(吸収)、伸びた方の歯根膜は元の大きさに縮むことで、できた空間に骨ができていきます(再生)。
この「吸収」と「再生」を繰り返すことで、骨を溶かして作り続けながら、歯は位置を変えていきます。
矯正装置で歯が動くスピードには個人差がありますが、一般的に1ヶ月に0.5~1mm程度移動すると言われています。
つまり、臼歯1本分(およそ7mm〜10mm)移動するのに7ヶ月〜20ヶ月必要ということになります。
更に矯正には、歯を横に移動するだけではなく、傾きをお越したり(傾斜移動)高さを合わせたり(レベリング)、引っ張り出したり(挺出)引っ込めたり(圧下)と、複雑な動きを要します。
そのため、一般的な全顎矯正(すべての歯を動かく矯正治療)の場合で平均的な治療期間は2〜3年程度となります。
矯正治療は、通常長くても2〜3年で終わることが多いですが、稀に4年・5年ほどかかってしまう人もいます。矯正治療が長引く理由は、以下のような要因が考えられます。
不正咬合や習癖は仕方が内ところもありますが、口腔内の衛生状況や調整日のキャンセルなど、御本人の問題で治療が長引くこともあります。
矯正を早く終わらせるためには、毎日丁寧に歯を磨き、ご予約日に漏れなく通院することが大切です。
装置の脱離や異変を感じたら、すぐに担当医に連絡し、リカバリーをお願いすることも重要です。装置が破損した状態で放置していると、歯が動かないだけでなく、動いた歯が戻ってしまうこともあります。
矯正治療を早く終わらせるための秘訣は、担当医と密にコミュニケーションを取り、気になることがあったらすぐに相談することです。
また、矯正治療をの進行を早くする施術や機器もあります。ただし、施術や機器によって「どれぐらい早くなった」ということを実証することはできません。
コルチコトミー 骨に切れ目を入れて吸収と再生を促す外科的な処置です。
オルソパルス・PBMヒーリング 近赤外線を照射することで、細胞を活性化し、代謝が向上することにより歯の移動を促進する。
矯正を行っている歯科医師であれば、口腔内の検査とパノラマレントゲン・セファログラム・CT診断画像などを見ることで、矯正治療のおおよその検討はつきます。
ただ、歯が動くスピードには個人差があるため、正確にはわかりません。
例えば「1年以内」や「2年程度」とは言えても、「2年1ヶ月」というように小刻みに計算するところまではわかりません。
現在では、歯列矯正のシミュレーターも発達していますが、それでもおおよその期間しかお答えすることはでいません。
おおよその期間しかわからないというのは、ワイヤー矯正もマウスピース矯正も同じですが、マウスピース矯正の場合、シミュレーションだけではなく、マウスピースの枚数でおおよその治療期間を測ることができます。
例えば26枚のアライナー(マウスピースのこと)なら、1週間ずつで次のステップに問題なく進めた場合、26週(およそ6ヶ月)で治療が終了するという目処は立ちます。
ただし、これも確実ではなく「次のアライナーが入らない」「アライナーが壊れた」などの不確定要素によって遅れることもあります。
それでも、ワイヤー矯正に比べて「後何枚のアライナーで終わる」というゴールが見えることは、矯正治療のモチベーションを保つ要素にはなります。
マウスピース矯正、インビザラインの場合、プランによってアライナーの最大枚数や最大治療期間が決まっています。プランは自分で決められるわけではなく、歯科医師の診断が必要となりますが、選ばれたプランによって、どの程度の期間を要するか、ある程度わかります。
プラン | 対象歯 | 枚数/期間 |
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インビザラインGo | 5番〜5番 | 20枚/5〜12ヶ月 |
インビザラインGoプラス | 6番〜6番 | 26枚 6〜18ヶ月 |
モデレート | 全歯 | 26枚 6〜18ヶ月 |
インビザラインGo | 5番〜5番 | 20枚/5〜12ヶ月 |
コンプリヘンシブ オプション2 | 全歯 | 平均50枚/平均2年(3年以内) |
コンプリヘンシブ オプション1 | 全歯 | 制限なし/2〜5年程度 |
「歯列矯正をしたいけど期間が気になる」という方は、一度矯正相談を受けてみましょう。
ご希望の装置で治療が可能かどうか、期間も「だいたい何年」というところまではお話できると思います。
歯列矯正は短い場合でも半年、長い場合なら2年〜3年と、治療期間の長い歯科治療です。
そのため、当院では患者さんが納得して矯正治療を始められるよう、無料相談を承っています。矯正治療に興味があれば、お気軽にご利用ください。
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